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おうちをカフェにすべく、通販で買える猿田彦珈琲の商品を、実際に自宅で「淹れてみた」「飲んでみた」をレポートする当シリーズ記事。前回に引き続き、今回もコーヒーを豆からドリップして、カフェで味わうような「特別な一杯」を淹れてみたいと思います。
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Writer:原 典子
音楽まわりのライター・編集者。『レコード芸術』編集部、『CDジャーナル』副編集長を経て現在フリーランス。インタビュー記事や解説の執筆・編集のほか、プレイリスト制作、コンサートの企画運営サポートも。鎌倉で子育て中。
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前回は猿田彦珈琲を代表する2種のブレンドを淹れましたが、今回はブレンドではなく、「シングルオリジン」のコーヒー豆を使います。シングルオリジンという言葉は聞き慣れないかもしれませんが、生産国や生産者、生産のプロセス(処理法)が一定のレベルまで追跡可能で、かつそれらがブレンドされていないコーヒーのこと。さまざまな豆の配合によってショップの個性が反映されるブレンドに対し、シングルオリジンはコーヒー豆そのものの個性が強く出るというわけですね。
今回は、インドネシア産の「マンデリン リントン」と、エチオピア産の「イルガチェフェ コチェレ・ナチュラル」という2種のシングルオリジンのコーヒーを淹れます。
「マンデリン リントン」はインドネシアのスマトラ島で生産されたコーヒー。トバ湖というカルデラ湖の周辺に広がる土壌は、火山活動の影響によりコーヒー栽培に最適なのだそうです。さらに「スマトラ式」と呼ばれる独自の乾燥方法で処理されているのも、ほかにはない特徴です。
「イルガチェフェ コチェレ・ナチュラル」はコーヒーの故郷であるエチオピアの優良産地イルガチェフェ、その中でもコチェレという地域で生産されたコーヒー。この地では「エチオピア在来種」と呼ばれる野生に近い品種の数々が栽培されています。収穫したコーヒーチェリーを、果肉のついた状態のまま乾燥させる「ナチュラル」という方法で処理されています。
コーヒー豆が入っている袋の封を切った瞬間、ブレンドとはまったく違う香りが立ち上ります。とくに「イルガチェフェ コチェレ・ナチュラル」はナッツのような香ばしさ!
果たしてどんな味のコーヒーができあがるのでしょう?
ペーパードリップで淹れていきます。 猿田彦珈琲のレシピのとおり、深煎りの「マンデリン リントン」は180mlのコーヒーを抽出するのに19gの豆を使用し、たっぷり3分かけて抽出します。一方、中煎りの「イルガチェフェコチェレ・ナチュラル」は180mlのコーヒーを抽出するのに12gの豆を使用し、1分45秒で抽出します。
前回はコーヒー豆の重さを正確にはかることでカフェの味にぐんと近づけることができましたが、決められた時間でドリップするのが難しく、次なる課題となっていました。そこで手に取ったのが、猿田彦珈琲代表の大塚朝之さんの著書『たった一杯で、幸せになる珈琲』。自宅で美味しいコーヒーを淹れるための「HOW TO」や、コーヒーに関する知識がわかりやすく一冊にまとめられている入門書です。
この本の「ペーパードリップ初級編」にならってドリップしてみます。ポイントは以下の通り。
【1】ドリッパーにコーヒーの粉をセットしたら、軽く振って、表面を平らにする。
【2】中心部分に楕円を描くよう全体にまんべんなく、優しくお湯を回し入れる(40g程度)。
【3】粉がドームのように膨らんだら、30秒ほど蒸らす。豆に含まれるガスがプスプスとドームから出てきます。
【4】蒸らしたら、残りのお湯を2回に分けて注ぐ。直径4〜5cmの円を描くように、最初は50gほどお湯を注ぎ、手を止める。落ちきったらふたたびお湯を注ぎ、200g抽出したらドリッパーを外してできあがり。
ペーパードリップ以外にも、フレンチプレスやエアロプレス、金属フィルター、ネルドリップなどさまざまな抽出方法があり、さらにペーパードリップの方法にもさまざまな「流儀」があるのがコーヒーの世界の奥深いところ。でも、「細かいことは気にせず、まずは楽しく淹れることが大切!」と大塚さんはこの本に書いています。筆者もお湯を注ぎ入れたときの、粉がふわーっと膨らむあの感じがなにより好きだから、毎日コーヒーを淹れているのかもしれません。
さて、今回はちょっと趣向を変えて「おうちカフェ」をお外に持って出てみようと思います。淹れたてのコーヒーをサーモボトルに入れ、近所の野山にLet's go! 自然の中で味わう一杯は格別です。
「マンデリン リントン」は、最初の口当たりが印象的。ハーブやスパイスの香りがすっとシャープに入ってきます。続いて、木の実のような甘さとスモーキーな感触がふわっと広がり、大地をイメージさせるしっかりとしたボディのある味わいです。冷めると落ち着いた苦味も出てきて、とても贅沢な気分になりました。
「イルガチェフェ コチェレ・ナチュラル」は、とにかく香りがフルーティ! 華やかで甘い香りは花のようでもあります。フルーツなので酸味があるものの、ツンとした酸っぱさではなく、ふくよかな丸みのある酸味です。トロピカルなフレイバーは、まるでコーヒーではないみたい。私にとっては初の体験でした。
これまでは、カフェに行ったときも豆を買うときも、なんとなく「ブレンド」をオーダーしていた筆者ですが、「シングルオリジン」の個性を味わう楽しみを覚えました。皆さんも、お気に入りの豆を探してみてはいかがでしょう?
「チェンバー・ミュージック」
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